ハイブリッド車に潜む危険

ハイブリッド車を初めて運転した人はその動作音の静かさに驚くものです。
しかし、この静かすぎる運転が逆に危険であるとして問題になっています。

運転音が静かというのは一見良いことに思われがちです。
しかし、音が静かということは周囲の歩行者に気付かれにくいという問題があり、それによって交通事故が起きるケースが増えているのです。

2018年3月から接近音装置を義務化

国土交通省はハイブリッド車や電気自動車に音を出して存在を知らせる車両接近通報装置を搭載することを義務付けることを決めました。
これは、安全基準を改正して新型車は2018年の3月から、すでに販売されている車は2020年10月から義務となります。

音の大きさとして、ガソリン音と同程度の50から56デシベルのものを出すように決められています。
さらに、周波数を高齢者でも聞き取りやすい値にすることと、走行音を消す機能の禁止というものも決められ内容はかなり細かく厳しものです。

ハイブリッド車や電気自動車というのは環境に優しいことから普及が促進しており、税制としても優遇されることが多いものでした。
そのため、とても人気が高く登録台数は急増しています。
しかし、構造の問題として音が小さいために今は自動車の接近に気付かずに事故に発展するケースが急増してしまい新たな問題となってしまいました。

さらに、今の新車には音が鳴らないようにスイッチを切ることができる機能もあります。
これによってさらに事故の数が増えており、死亡事故も起きてしまっています。
そこで、事故を減らすための動きとして運転音をなくさないこと、高齢者や視覚障害者といった危険にさらされやすい人たちの安全を守るためにこのような措置をとる動きとなったのです。

海外でも問題となっている運転音

車の運転音が静かなことは海外でも問題視されています。
アメリカでも2008年には視覚障害者団体が声明を表明して、自動車基準調和世界フォーラムでも取り上げられたりしてきました。
2011年位は世界的に静かな車に対するガイドラインも策定されています。

ここ数年、日本ではながらスマホの問題や音楽を聴きながら歩いている人が増えており、これも問題となっています。
スマホ操作や音楽に夢中になっていると静かな車が近づいてきていても気づくことができません。
しかし、運転者は自分の存在に相手が気付いているだろうと思うため、事故になるのです。

走行音が静かなことは騒音の面から考えればとても良いことです。
しかし、それによって車の存在に気付けず事故に発展するのでは本末転倒です。
お互いのためにも、走行音が義務付けられることは良いことであると考えることができます。