道路交通法上の自転車

自転車の運転に関しては、自動車と同様に道路交通法による規制を受けます。
道路交通法第二条に自転車がこの法律上でどのように扱われるのか、ということが規定されています。
道路交通法第二条によると「自転車・荷車、または動物の力、他車両の力によって牽引されている、レールに乗っていない車両(車いす・小児用の車を除く)ものは、軽車両とする」という規定となります。
そのため、道路交通法上では、車両として禁止されていることと、軽車両に対して禁止されていることの、両方が自転車に対しては規制としてかかっていることになります。

禁止されている事項として、飲酒運転があります。
自転車の飲酒運転は平成14年以前には罰則が軽く設定されていましたが、この年の道路交通法改正によって罰則が車と同様のものに設定し直されました。

さらに、手放し運転や携帯電話を利用しながらの運転、傘をさした状態での運転というのも法律上規制されています。
この他でも破られていることが多いこととして、イヤホンを付けた状態での運転や無灯火運転などが挙げられます。
これらは気軽にやってしまいがちなことですが、いずれも違法行為であり罰則の対象となるため注意しなければなりません。
ちなみに、速度についての規定は特に存在していません。

自転車事故と損害賠償

では、自転車を運転している際に事故を起こしてしまった場合にはどのような扱いとなるのでしょうか?
自転車運転中の事故として考えられるのは3つのパターンがあります。

一つは、車に追突されるなどして、自分が怪我をする例です。
二つ目は、車のミラーなどに追突し、破壊してしまう例です。
そして三つ目は、歩行者に追突し、自分が加害者となってしまう例です。

自転車事故を起こした場合には、刑事上の責任と民事上の責任を両方追求されることになります。
刑事上の責任というのは、刑法によって定められているもので、事故によって相手に怪我を負わせたり、死亡させてしまった場合には「重過失致死傷罪」という罪状でもって刑罰を受けることになります。
民事上の責任というのは、被害者に対して損害賠償を行なう責任のことを言います。
これによって逮捕されることはありませんが、倍賞を行なうことが必要となります。

ここで問題となるのが、自転車の事故であれば賠償額も小さくなるのではないか、という先入観を持っている人が多いことです。
実際にこれまで自転車の事故によって発生した、高額な賠償金について紹介します。
現在のところ最も高額な賠償金を請求されたのが、平成25年に判決が降った、小学生による高齢歩行者への追突事故です。
この事故によって歩行者の女性は意識が戻らない状態になりました。

この事故で発生した賠償額は、9521万円です。
事故の当事者は小学生であるため、実際の賠償はその親が行なうことになります。
自転車の運転については、自分自身だけではなく、子供の行なうものについても十分注意する必要があることになります。

さらに問題となるのが、自転車には自動車のように強制加入の保険が存在していないことです。
自動車の場合には強制加入の自賠責保険によってある程度賠償額を賄ってもらうことが可能ですが、自転車にはそれがありません。
個人賠償責任保険や自転車対人事故保険のようなものに加入し、自分で対処を行っておく必要があります。
責任の面を見ると、自転車の事故は自動車の事故よりも却って重いものであることがわかります。